気まぐれ本虫―きまぐれぼむ―
蔵書を気まぐれに紹介する、
エッセイ風味雑感 and 備忘録
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■ ろくろ首の首はなぜ伸びるのか-遊ぶ生物学への招待-
![]() | ろくろ首の首はなぜ伸びるのか 遊ぶ生物学への招待 武村政春/新潮社 2005-12-15 定価:735円(税込) |
どんな本か端的に言うと、妖怪や神話の生物を生物学で検証してみよう、というお遊びこの上ない内容。
タイトル見てそれだけで買った本。ところが、読んでみるとめちゃくちゃ面白いんだわ、これが。
私、研究だの何だのって本は例えそれが空想の産物であっても真面目に議論してくれなきゃ嫌よ、というひねくれたタイプなんだが、もうこれは期待以上だった。
何に感動したかって、きちんと読んでいるはずなのに、その事柄が著者の空想なのか、現実のものなのかわからなくなる一点があるということ。
事実、ケンタウロスやモスラの話をしていても、きちんと「現実の生物学」が出てくる時もある。
初めは極めて真面目に生物学の解説から入り、気がつけば空想生物の解説に入っている、まるで普通の道を通ってたらいつの間にか油屋に来てた、という千と千尋の神隠し状態。
こういう文章を書く人って大好きだなあ。読んでて楽しくてたまらなくなる。
力技での解説がほとんどだけど、そこが逆に面白い。素晴らしいまでのこじつけ&それでも結論を出す姿勢に、すかっと爽快な気分になること間違いなし。
まさしく「遊ぶ生物学」。生物学をとことんいじくり回しているのがわかる。
あちこちに体の断面図だの解剖図が出てくるので、そういうものが苦手な人にはお勧めできないけど、だまされたと思って一回読んでみて。
そんな風に人に差し出したくなる本。
生物学って面白いなあ、と思うと同時に、その秘められた未知の可能性が見えてくる。
もっともっと色んな生物について言及してみてほしいな。
第二弾が発売されることを切に願う。
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■ 神経内科へ来る人びと
![]() | 神経内科へ来る人びと 米山公啓/筑摩書房 2001-02 定価:588円(税込) |
昨年五月、頭痛に苦しんで病院にいったところ、「神経内科」という聞き慣れない(あくまで私が、だけど)科に通された。
要は肩こりがひどくなりすぎて頭痛が起こったわけだけど、それまで神経内科というものを知らなかった私からすれば、どうして肩こりでそこに通されるのか、頭だったら脳外科じゃないのか、と不思議に思ったもんだ。
※初診で脳外科というのは、あくまで頭に外傷を負っている場合のみだそうな
そんなわけで、この本を買ったのは明らかな興味。
「神経内科とは何ぞや」と、現役神経内科の先生が症例を挙げながら、私のように医療の知識のかけらもない人間にもわかるように説明してくれているエッセイ本がこれ。
偏頭痛、自律神経失調症、脳梗塞といったメジャーなものから、本能性振戦、ロックド・イン症候群という、聞いただけじゃどんな病気なのかさっぱりわからんものまで18例を取り上げてある。
しかも、一編はかなり短いので読みやすい。
なるほどねえ、と読み進めているうちに、何だか自分が神経内科に詳しくなったように思えてくる楽しい本だ。恐ろしいね、素人は。
私的にはヘルペス脳炎の症例が面白かった。この患者さん、症状が治まってきたら、今度は周りの人間がみんな猫に見えるようになったらしい。
猫まみれの病院。来る人会う人みんな猫。猫好きの私にはパラダイスだ!
先日治療薬をもらいに行った時にそんなことをぽろりと漏らしたら、「みんながみんなそうなるわけちゃうから」と釘を刺された。
そういやそうだ。もしかしたら、全員タコ宇宙人に見えるかもしれない。
どうせなら、全員ナメック星人とかだといいのになあ。
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ただ書きたい、それだけ
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みや/女性

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どんな人:
本のタイトルを覚えないがゆえに、持っている本を再び買ってしまうという悲しい脳みその持ち主。
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